Cから始まった時間

還暦を迎え、これまでのこと、これからのことを毎日書き残したいと思います。

幸せの基準

「これぜーんぶ 
 ばばがかったの」
昨日 保育園で孫は保育士にそういって
新しい服を披露したらしい。
やっと二つの単語をつなげることができるようになった年齢
たどたどしい言葉でそう伝えた様子が目に浮かぶ。


歳を重ねたとて
衣料品への購入欲はなかなか収まらない。
が、なにを着てもしっくりまとまらない高齢体系になった自分
(自分の努力が足りないだけとは自覚している)
の物よりは、ついつい孫の物を求めてしまう。


息子が夜勤勤務がたまにあるため
子どもが産まれるのを機に
同居し始めて3年
いまではあまり聞かない三世代
プラス犬1匹の6人世帯


折りあることに
お嫁は「この子は幸せですよね」と言う。
一緒に住む者にとってありがといことばである。


『この子は他を知らないから、これが当たり前なんだよ』


と思う。


福祉と言われる分野で仕事をしていると
生活困窮世帯や複雑な家庭環境に
触れる機会が多くある。
子どもたちが感じているあたりまえの生活
これが「普通の生活」と思っている、その幅に驚かされる。


でも、決してみんな幸せがないわけではない
どこかしらに感じている小さな幸せ‥
一瞬頬が緩む瞬間を見逃したくないと思う。



与えられた環境の中で
たくさんの情報の中で
この子は大きくなる。


この子の基準をつくるのは私たち、
責任は大きい。
今、天真爛漫なあの表情が曇らぬよう
日々が送れるように努めている。
それは、物を与えることばかりではないと
肝に銘じながら‥