Yukiyanagiの思い出
思い出の曲
実業団の長距離選手が引退レースに臨んだ
正確に言えば、引退とは聞かされていなかったが
多分そうではないかと思っていた。
かれは同じ職場にいた。
不器用で世話の焼ける奴だったが
本当に可愛かった。
素朴が洋服着てるみたいな…
部の通常練習ではない日曜日なども
走っているのを知っていたから
なんとなく励みになりそうな曲をCDにして
渡してみた。
一流ランナーなら当然の、余計な事。
でも彼は
「あの曲ばかり聴いている」
「先日、飲みに行ってあの曲歌ったらみんなに笑われた。
お前今頑張らなくていつ頑張るんだ!と言われて…」
そんなことを話してくれた、その曲がYukiyanagi。
トラックレースの前に
両親が出てくるので、道案内をしてくれないかと
彼から話があった。
もちろん受けた、初めて彼のご両親とあった。
最後のマラソンレースは本人の思うようにはならない結果だった。
これも当然やってはいけないことこと(←超反省)
最後のカーブを曲がっての直線
歩道を彼に声をかけながら並走した。
その様子を沿道でご両親が見ていた。
そのテレビ放送を見て彼のお父さんは号泣したと
彼のお母さんが電話で知らせてくれた。
ふたりでただ黙って、携帯握りしめて泣いた。
たった一度だけしか会ったことがない人と
言葉をかけあわなくても通じることができるなんて
始めてのことだった。
同じ思いでいたことを痛いほど感じた。
ここまで書くと美談
その後もかれはいろいろとやらかしてくれて
とてもおもろい人生を私にくれた。
そのこともいずれ書きたい。
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