Cから始まった時間

還暦を迎え、これまでのこと、これからのことを毎日書き残したいと思います。

喪服がまずいことに

何年ぶりにそでを通しただろう
今までだって年に何度も喪服を着ることなどそうなかったし
ないに越したことはない。


この数年
感染症のせいばかりでなく
生活様式や伝統が代わって来て
お通夜やご葬儀に行く機会もぐっと減った。


先日お通夜に行く機会があり
職場に喪服を持ち込んで、帰り際にロッカーで着替えた。


どうにか着ることはできた。
ファスナーも何とか上がる
それにしてもパツンパツンではないか…
なにかの拍子にビリッと音を立てるのではないかと思うほど
お尻と太ももの辺りがまずい
かなり、まずい。


こうやって体重増加とたるみの現実を知る。
情けない。


「先日自分も70歳になったというのに
 こんなに涙が出る、みっともなくてすみません」と
喪主の男性は言われた。


そんなことはない
みんな人の子
同じ思いをしてきた
その気持ちを分からない人などいない。


声の掛けようがなく
その背をさする事しかできなかった。


コロナ禍でもほぼ毎日施設に荷物を届け
顔を見れるようになれば毎日ガラス越しに顔を見にいかれていた。
その思いがお母様に伝わってないはずはない。


編み物の講師として、プロの作り手として
戦後の厳しい時代をその細腕で家族を守ってこられた方が
認知症という病で
編み物を作り始めても、最後まで完成させることができなかった晩年
ご本人の苦しみとそれを見守りご家族の悲しみ


そのエピソードは強く心に残った。
その方たちに寄り添う活動がこれから出来たらと…
はかない想いが芽生えた。