Cから始まった時間

還暦を迎え、これまでのこと、これからのことを毎日書き残したいと思います。

「ほどける」を受け入れる

アンジェラの盛りが終わろうとしている

週末、手入れをしていると
私と同じ年代の女性が通り過ぎ
そのあとから90歳に手が届くのではと思われる女性が
歩いてこられ、にこにこと話しかけてきた。


薔薇をほめているのか
お犬に話しかけているのか…
内容はよくはわからなかったが
その方はとても楽しそうに話されていた。
その表情を見て母を思った。


ペコロス 岡野雄一さんの書籍で
「ほどける」という言葉を知った。


最初に本を手にしたときに気づかなかったことが
母に認知症を疑い出したころから
心に落ちるようになった言葉「ほどける」


どれだけ救われたか…
「そうか ほどけていっているのだ」と思うと
「ほどける」が幸せの代名詞のように感じたのだ。


いま母は幸せなのだと思えるようになった。


その女性の表情
そんなやわらかさが宿っていた。
たぶんだが、先を歩いていた人は娘さんではなかったか。
母親の横を歩く余裕が今はまだないのかもしれない
私がそうであったように…
でもきっと隣を同じように柔らかく歩ける日が来ると
そう思える朝だった。